| 円: |
“クリスタル・キング”もいましたでしょ、“チャゲ&飛鳥”もいましたからね、それから大友裕子さんなど、そうそうたるメンバーだったんですよ。大友裕子さんは、最優秀賞歌唱賞を世界歌謡祭でとってますからね。歌、めちゃくちゃ旨いしね。若くてバリバリの“チャゲ&飛鳥”でしょ。“クリスタルキング”は、出来上がってましたからね。あの頃からもう、プロですからね。
だから、もうほんと恐れ多くて・・・ |
| 増井: |
円さんは、ポプコン出場の前からヤマハとの付き合いはあったんですか? |
| 円: |
はい、僕はヤマハにすごくお世話になってるんですよ。もともとはロックで始めて8.8Rockdayで入賞させて頂きまして・・・。そこから、セミプロみたいな活動をして、ライブハウスで、ずっと演奏していたんですよ。実は結構、人気もあったんですよ。
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| 増井: |
その時のバンド名は何だったんですか? |
| 円: |
え!“ZOOM(ズーム)”っていうバンドで、・・恥ずかしいね。大阪のライブハウスであちこちやってたんですけれど。 |
| 増井: |
大ブレイクまではいかなかったんですか。 |
| 円: |
いかへん!それからね、その頃はレコードデビューしたいっていう気持ちが強かった時代ですからね。でもそれが、どうしても出来なかったんですよ。 |
| 増井: |
今みたいにインディーズみたいなものがなかった時代でしたからね。 |
| 円: |
それで、『なんとかせないかん!』ということで、こんどEastWestっていうのに出場したんですよ。
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| 増井: |
それは、関東ですよね。8.8Rockdayの関東版みたいな感じでしたよね。 |
| 円: |
これが、凄かったんですよ。僕らが出た時は、“サザンオールスターズ”が、最優秀歌唱賞でした。桑田くんやっぱ歌が旨かったですよ。それから、“シャネルズ”。あの頃は“シャネルズ”は凄かったんですよ。 |
| 増井: |
あの頃は、まだ、黒塗りしていなかったんですか? |
| 円: |
いや!していましたよ。真白い手袋で、黒できめて、もうめちゃくちゃかっこ良かったです。もう全くのプロという感じでしたね。だから『東京って凄いな!』って思いましたよ。その時、僕らねEastWestで『東京でも大阪の根性を見せたらなあかんで!』って思ってステージで歌っていたら、途中でドラムが止まったんですよ。『あれ、おかしいな。』って思って・・・・・。ドラムのスネアがね、ポロンと取れたみたいなんですよ。コロンコロンコロンってね、転がってきて、ふくらはぎのところにゴンと当たって、何かなと後ろ見たらね、スネアなんですよ。『なにをス(ン)ネヤ!』と思いながら、歌っていましたけどね・・。 |
| 増井: |
そうですか、結構きついですね。 |
| 円: |
そうですよ。厳しい世界ですよ。自分ではなんとかデビューしたいと思いながらも年齢が24歳。その年代って、だいたいが大学卒業して就職してるじゃないですか。メンバーもみんな就職して、僕一人ぼっちになって。『どないしたもんやろなー。』って思って作った曲が、あの「夢想花」だったんですよ。 |
| 増井: |
結構ぎりぎりのところだったんですね。
『これに賭けてみよう!』っていう気持ちがあったんですか? |
| 円: |
そうかもしれないですね。その頃、僕はポプコンとか世界歌謡祭とかの存在を知らなかったんですね。でも“ツイスト”が僕らの前の年に出場して、大ブレイクでしょ。
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| 増井: |
世良さんですねー。 |
| 円: |
人気が、バーンと!「あんたのバラード」で、どーんといったわけですよ。世良君は僕の後輩なんですよ。大学時代のときのね。僕は、“ZOOM(ズーム)”っていうバンドでやっていましてね、結構スターだったんですよ。その頃、世良君はまだ、高校生で、ライブハウスでバイトをやっていたんですよ。僕のマイクを立てたりしていましたからね。『お前、マイクちゃんとやらんかい!こら!』って言ってたんですよ。
その世良君がバーンと人気者になって、僕は“ツイスト”のガードマンのバイトやっていたんですよ。(笑)お客さんが、『キャー!』って言って、世良君が『♪あんたの〜』って歌っている前で、ガードマンのバイトですわ。『世良君、大丈夫やから、僕が守ってやるから・・。』って、心の中で思っていました。(笑) |
| 増井: |
いつか!俺も!みたいなもんがあったんじゃないですか? |
| 円: |
いや、それは無かったですけどね。
僕が第9回の世界歌謡祭でグランプリ獲った時に、世良君がばーっと走ってきてくれて、僕の手を上げてくれたんですよ。 『良かったねー。』みたいな感じで・・。
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編集局注: |
“世良公則&ツイスト”は、円さんの前年に行われた1977年の第8回世界歌謡祭に出場し、グランプリを獲得している。 |
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| 増井: |
先輩後輩の美しき友情じゃないですか。 |
| 円: |
美しき友情やけどね、彼の背が高すぎて、俺は背伸びしてね。(笑)『お前、目立っとるやないか!』みたいな感じでした。 |
| 増井: |
そうですか〜。結構、紆余曲折があっての「夢想花」だったんですね? |
| 円: |
そうですよ。紆余曲折やりながら、やっとたどり着いたのに。それから、えぐる様に落ちてしもうてね。
そこからのまた紆余曲折があって、ほんと僕の人生は凄いですよ。 |
| 増井: |
それも人生!でも、円さんってなんか、世間的には結構バラエティの人かなあ?って思われているじゃないですか?でも、そこにはずっと音楽魂があったりするんじゃないですか? |
| 円: |
まあ・・音楽魂というほどのもんでもないですよ。ただ、まあ、その時その時ですけど、音楽がないと節目にならないですよ。やっぱりライブやコンサートがあったりとかね。コンサートであちこち行くじゃないですか。そのたびに緊張もするし、ライブが終わった時の爽快感や満足感とかを味わえるじゃないですか。そういうものは、バラエティとかでは味わえないもんですからね、それが一つ人生の中で、まあ人生というか、1年なら1年の中で節目節目になってるっていうのは、確かにありますよ。 |